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アラビアについての書物 [本]

先週の土曜日に図書館で3冊の本を借り、この7日間は、寝るのも惜しむ様にこの3冊を夢中になって、並行して読んだ。3冊の本とその感想を以下に簡単に記そう。

○現代アラブの社会思想 終末論とイスラーム主義 池内恵
 こうしたことはまったく何も知らない僕には、かなり難しく、理解できなかったけど、
 まさしく、現代のアラブの社会思想が垣間見えた気がした。
 裏表紙に池内氏の写真が見えたのが嬉しい。
 
○アラビアの夜の種族 古川日出男
 2001年のクリスマスに発行された書物なんだけど、最近、続けざまにこの書物の評判を聞いて、図書館で探した。(この10年のベスト・ミステリー等??)
 一般の書棚には、古川日出男さんの書物は沢山ならんでいるんだけど、この書物は見当たらなく、調べたら閉架にしまわれていた。司書に言って出してもらって借りたのだが、何だか自分の為にとってあったような気がして嬉しかった。
(既にこの書物の術中に嵌っていた?)
この書物は、ナポレオンのカイロ侵攻を食い止めるため、高級奴隷(マムルーク)のアイユーブが、『災厄(わざわい)の書』を製作するという話であり、これが読むのが止められなくなるような面白い物語なのである。そして同時に、書物と人間の関わりについての物語でもある。夜と朝、夢と現、物語と現実、の垣根が次第に溶けていく所が面白い。

○書物の運命 池内恵
 この本は、図書館の初めて行ったアラブやイスラームのコーナーで探しても見つからなくて、これまた滅多に行かない、図書や書評の関係の本が置いてあるコーナーにおいてあった。内容的には、どちらも含まれているし、さらに「著者が、カイロにアパートを借りていて、町の怪しい書店で大量に本を仕入れる」ような話を満載した上質なエッセイの面もあり、とても知的好奇心を駆り立てる懐の深い本であった。
この本の書評で紹介されている多数の本のうち、僕は、村上龍の『半島を出よ』しか読んでいなかったので、この本に紹介されている他の本も読んでみようと思う。この本自体は、本屋で見かけたら買っておかなくては。別件ですが、この本には池内さん『新撰組!』を観ていたことが書いてありましたが、NHKドラマ『坂の上の雲』制作(2009年秋~2011年秋まで放送)も、いよいよ発表されました。今から楽しみ。

P.S. 昨夜、僕は迷宮のような図書館に入り込んだ夢を見ました。
   迷宮のような図書館に入り込む夢を見たい方には、これらの本を図書館で纏めて借りて、
   並行して読むことをお勧めします。


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