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タイムマシンの様な夢 [小話]

その景色は、アメリカの片田舎のどこかのキャンパスだった。
僕は、そのキャンパスでバスケットボールをしていた。
70年代ファッションのオヤジたちが、5人ぐらいやって来て、
「どこかコンサートができる場所はないか?」と聞いてきた。
「あそこのホールを使えば」と、僕は、古びたホールを指し示した。

彼らの、その全身から漂うレトロな雰囲気から
きっとタイムマシンで過去からやってきたに違いない、
と僕はそう確信していた。

知らぬ間に、僕は、オヤジたちと、薄暗いホールの中にいた。
舞台には、少年マイケル・ジャクソンがいた。
近づき難い厳しさで、歌のリハーサルをしていた。

少年マイケルの孤高さとは別に、
スタッフのオヤジたちは、どうしようもない程、フランクだった。
多分アルコールなんかも入って酔っ払っていた。

「今は2008年なんだよ」と、僕はオヤジたちに教えた。

「レコードは無くなり、CDというパッケージになった。
その、CDも消えようとして、iPodという箱で何千曲も運ばれているんだ。」
僕の言うことは、彼らには良く分からないようだった。

「どんな音楽が、はやっているんだ?」
と聞かれて、iPodをポケットに入れていたのを思い出した。

「こんな曲さ」と、僕はiPodを取り出すと、
適当な曲を聞かせた。
リハーサルを続ける少年マイケルをよそに、
スタッフのオヤジたちは、驚いて聞き入っている。

それを見ているうちに、僕はあることを思い出した。
「マイケル・ジャクソンの曲も入っているんだぜ。」
画面をスクロールして、マイケルの曲を探すが、
何故か、1曲も出てこない。。
いつの間にか、マイケルの曲は消去されていた。

何か無いかと思って探していると、
YouTobeで落としてきた、芋洗坂係長のBeat It が突然出てきた。
http://jp.youtube.com/watch?v=IIZrca3lOVs&feature=related

無性に恥ずかしく、とっとと別の曲に変えようとしたが、
なかなか上手くいかない。
ところが、何故か、スタッフのオヤジたちは、
真剣なまなざしで芋洗坂係長のダンスを見ている。
ダンサーのオヤジが、「このステップは面白い。」と、
紙にダンスのスケッチを書いていた。。

場面は変り、僕は家の前にいた。
少年時代に住んでいた家だった。懐かしい。
そこに郵便配達員が、赤色の自転車でやってきて、
僕にハガキを渡した。
ハガキのあて先は、「少年miron」と書かれていた。
裏は真っ白だった。何だこのハガキ? イタズラか?
僕は、変った切手に気付く。
そこには、大きく「心回収」という漢字が書かれていた。
その漢字を眺めているうちに、
僕の心は、切手に吸い込まれていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ここで夢が覚めました。
Back to the Futureの様な、楽しい夢でした。
冷静になって、夢の構図を考えてみると、
タイムスリップしていたのは、スタッフのオヤジたちではなく、
僕の方だったという落ちだった様です。
しかし、まどろみの中で、一瞬、
マイケルジャクソンのルーツは、芋洗坂係長だったのか?
と考えてしまったのが、バカバカしかったです。


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seedsbook

面白い夢の話楽しく拝読。
私はしばらく覚えていて楽しい夢不思議な夢を見ていません。
残念だな
by seedsbook (2008-07-17 21:36) 

miron

☆seedsbookさん、こんばんは。
楽しんでいただき光栄です。
僕はだいたい、この時期に集中して変な夢を見るようです。
暑くて、湿気が多くて寝苦しいからかも知れません。
その代償が、楽しい夢なら、悪くない話です。
夢をカメラで撮れて、皆でシェアできる時代が来ると楽しいだろうな。

by miron (2008-07-17 22:07) 

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